SSブログ

デザインのDNA・・・アールヌーボー/ミュシャ&ジャポニスム・仏教美術の影響!

デザインのDNA・・・アールヌーボー~今に繋ぐデザイン・・Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・アルフォンス・ミュシャとジャポニスム(日本の文化)

アールヌーボーではポスターの作家としてアルフォンス・ミュシャが特出し
ているだろう、描かれている女性は皆ふくよかで慈愛に満ちており、縦位
置のポスター類が多く女神のようなイメージで描かれています。
中でも(ミュシャを一夜にして有名にした)サラ・ベルナールのポスターは
ほぼ等身大に描かれ、金色に輝くビザンチン風の衣装を纏ったサラが棕
櫚の葉かざしています。
「ミュシャ・スタイル」と謳われたあでやかな曲線は、「アールヌーボー」を
流行の中心へと導いてゆきます。

資料:サラ・ベルナールポスターほか。

サラ・ベルナール ジスタンスr.jpgポスター:酒v.jpg祈りs.jpg

パリで成功したミュシャは祖国(チェコ)に帰国し20点の絵画から成る連作
「スラブ叙事詩」を制作する。(この一連の作品はスラブ民族の歴史を描い
たもの)その後、チェコはナチスによって侵攻される・・「ミュシャの絵画は、
「国民の愛国心を刺激するものである」という理由から逮捕され厳しく尋問
された、そのミュシャは釈放されたが、4ヶ月後に体調を崩し、祖国の解放
を知らないまま79歳の生涯を閉じた。

資料:デッサンと合わせて写真も下絵の制作に活かしていた。

ミュシャ・写真 ポーズy.jpgミュシャ・写真 ポーズx.jpgミュシャ・写真 ポーズw.jpg

また、ミュシャの作品の全体に流れる・・仏像の光背をイメージさせる太陽、
屏風絵のような金彩の雲、落ち着いた色彩と太い輪郭線、画面の余白、落
款のような模様は日本画を思い起こさせ、ミュシャが日本美術に親しんでい
たことをうかがわせます。

参考:仏像・・縦位置の構図、光背、衣文、ポーズ(祈りの姿)

千手観音x.jpg衣文 y.jpg阿修羅z.jpg11面観音 色彩u.jpg

アールヌーボーはバウハウスの出現(機能主義的な表現)によって姿を消し
今に至りますが、その美しさは今のデザインに多くの影響を残しております。

*資料・・ミュシャに関しては1983年日本での「アルフォンス・ミュシャ展」の
  プログラムより。
  仏像に関しては、西村公朝著 「祈りの造形」より、引用致しました。

新製品企画開発・工業デザイン業務・デザインコンサルタント
Interface home URL:http://www.interface-com.co.jp
Interface ロゴ U.jpg
Mail:h-noguchi@interface-com.co.jp

Copyright© by Interface corp.
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。